1969年 アメリカ映画 ジョージ・ロイ・ヒル監督
(Butch Cassidy and the Sundance Kid)
”TWINKLING PIANO”に乗って、セピア色の映像がうつし出される。 カラカラとフィルムのまわる音。 セピアからカラーになり、緑したたる山の風景が拡がってゆく。 機転が利くブッチ・キャシディに扮するポール・ニューマン、 銃の名手サンダンス・キッドに扮するロバート・レッドフォード、 ともにまぶしいブルー・アイズ!哀しくも、 銀行強盗しかやれないオトコたちである。
アメリカン・ニュー・シネマは台詞よりロケーションが命、 二人を観ているだけで、心を風になびかせたくなる。
娘時代に名画座で初めて観たときは、 レッドフォードが恋人の教師(キャサリン・ロス)の家に入り込み、 暗闇で服を脱ぐのを促していくシーンにどきどきしたり、 有名な『雨にぬれても』に乗せてニューマンと ロスが自転車の二人乗りをするシーンにわくわくしたりした。 確かに魅力的な演出ではあるけれど、 今回は、ニューマンが水溜まりに打ち捨てた 自転車のほうが瞼に焼きついた。 馬から自転車に乗り換えられず、時代の波にも乗れずに、 消されていった男たち。
恥ずかしながら、泳げない美加である。 何度観かえしても、あの崖のシーンでは、 サンダンスに同情しちゃうよなあ・・・
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