1987年 アメリカ映画 アラン・パーカー監督
(Angel Heart)
エロール・ガーナーの”The Most Happy Piano”は、 たまに取り出して聴くと、実にハッピーな気分になれるアルバム。 オープナーであるソニー・クラップのペンになる”Girl of My Dreams”は、 ガーナーのビハインド・ビートにマッチし、ゴキゲン。
このロマンティックなラヴソングは、 アラン・パーカー作『エンゼル・ハート』でフィーチュアされ、 印象は一変する。 不気味でおどろおどろしい物語のテーマソングとして、 映画ファンの脳髄に刻まれてしまったのだ。 頼りなげなピアノの単音から、女優の歌声まで、 全編を覆うこのメロディ。 半音階が不安を逆撫でする・・・
舞台となるのは1955年、ニューヨーク。 ミッキー・ローク演じる私立探偵は、 ロバート・デ・ニーロ扮する謎めいた紳士から、 かつての人気歌手ジョニー・フェイヴァリットの捜索を依頼され、 忌まわしい事件に巻き込まれてゆく。
種明かしが重要なストーリーではあるけれど、それだけに留まらず、 この時代のパーカー監督ならではのこだわりの映像満載。 我々の世代に消去不可能なイメージを遺し、 2020年、76歳で去ってしまったアラン・パーカー。
『ミッドナイト・エクスプレス』(’78)『フェーム』(’80)『バーディ』(’84)
『ザ・コミットメンツ』(’91)観なおしたい作品が並ぶ!
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