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No.375『太陽がいっぱい』

1960年 フランス・イタリア合作映画

ルネ・クレマン監督

『太陽がいっぱい』(Plein Soleil)


世紀の美男子の“ミラクル・モーメント“を刻んだ一作。

確かに本作以前のアラン・ドロンの魅力は

“美しさ“だけであったかも。






イタリアの陽光の下、

哀しみの色彩を漂わせるドロン扮するトムの瞳は、

時として不吉な宝石の如く煌めく。


サディスティックな放蕩児フィリップに翻弄されながらも、

自らの欲望に支配されてゆくトム。


麗しい笑顔より、憂いを孕んだ表情に、心が戦慄く。

まさにアラン・ドロンという俳優の

“永遠“が刻まれた一作である!


冒頭、カメオ出演ふうに

ロミー・シュナイダーがちらりと顔を見せることは、

何回目かに観たとき気づいた。

そう、当時のフィアンセである。

二人の初々しい共演は、“コ“の項で紹介した

『恋ひとすじに』(’58)を参照あれ。


昨年ドロン逝去の際に、

彼が出演した日本のテレビCMを

YOUTUBEで一挙に観ることが叶った。

改めて、我が国のアラン・ドロン・ファンの根強さを

再認識する出来事であった・・・

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