大橋美加7月29日No.342『Z』1969年 仏・アルジェリア 合作映画コスタ・ガヴラス監督『Z』本作は、政治絡みのミステリー映画を観るきっかけとなった作品かも。ギリシャ出身のコスタ・ガヴラス監督の名も知ることとなった。地中海に近い架空の国で革新政党の指導者が襲われる。ハリウッド映画流に拳銃ではなく、こん棒でのヴァイオレンス・シーンは生々しく恐ろしい。既に『男と女』でスターの仲間入りしていたジャン・ルイ・トランティニャン、歌手としても有名であったイヴ・モンタン他、イレーネ・パパス、ジャック・ペラン、レナート・サルヴァトーリ、渋い脇役シャルル・デネ。これだけの顔・顔・顔を揃え、カット割りの多い派手なカメラワークで繋いでいく。実話に基づいているとはいえ、乱暴と言われても致し方ないストーリー・テリングだが、引き込まれることを否めない。心理劇とは思えない手法で人間の心理を炙り出す、底力を感じる一作。一触即発の夜の広場、悪夢に出てきそうだ。
1969年 仏・アルジェリア 合作映画コスタ・ガヴラス監督『Z』本作は、政治絡みのミステリー映画を観るきっかけとなった作品かも。ギリシャ出身のコスタ・ガヴラス監督の名も知ることとなった。地中海に近い架空の国で革新政党の指導者が襲われる。ハリウッド映画流に拳銃ではなく、こん棒でのヴァイオレンス・シーンは生々しく恐ろしい。既に『男と女』でスターの仲間入りしていたジャン・ルイ・トランティニャン、歌手としても有名であったイヴ・モンタン他、イレーネ・パパス、ジャック・ペラン、レナート・サルヴァトーリ、渋い脇役シャルル・デネ。これだけの顔・顔・顔を揃え、カット割りの多い派手なカメラワークで繋いでいく。実話に基づいているとはいえ、乱暴と言われても致し方ないストーリー・テリングだが、引き込まれることを否めない。心理劇とは思えない手法で人間の心理を炙り出す、底力を感じる一作。一触即発の夜の広場、悪夢に出てきそうだ。
Comments