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執筆者の写真大橋美加

No.340『センチメンタル・アドベンチャー』

1982年 アメリカ映画
クリント・イーストウッド監督
『センチメンタル・アドベンチャー』
(Honkytonk Man)

若き時代にクラブでピアノ演奏をしていた
クリント・イーストウッドだが、
映画作品群のなかで
ピアノを弾く姿が観られるのは二作だけのはず。


まずは、イーストウッド映画として珍しいタイプの本作、
ジャズ通として知られる彼が、
大恐慌時代を背景に、身を持ち崩した中年のカントリー歌手レッドに扮する。

イーストウッドの実子で当時14歳であったカイルが
甥っ子ホイットに扮し、
ナチュラルでチャーミングな魅力を発揮。

酔っ払いのレッドに代わり車の運転をしたり、
鶏泥棒を手伝わせられたり、
娼館に連れていかれたりと、大奮闘。

本作を初めて観たときは、
193センチの長身に がっしりした体躯の イーストウッドの歌声が
あまりに繊細なことに驚いた。

「歌には人となりが出る」と母に言われて育ったため、
この人は意外に気が弱く
優しいオトコなんじゃないかしらと想像したものだ。

受け継がれてゆくものは、目に見えないもの。


イーストウッドのピアノ・プレイが聴けるもう一作は
ウォルフガング・ペーターゼン監督作
『シークレット・サービス』('93)であり、
"As time goes by" "Willow weep for me"など、
古いジャズソングを弾いている。
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