1979年 アメリカ映画 フランシス・フォード・コッポラ監督 (Apocalypse Now)
朱赤の炎が舞い踊る。
木々が灼き尽くされる。
ヴェトナム戦争を題材にした 映画は数多く観たが、
これほど独自の色彩に まみれた作品はない。
つぶらな瞳のマーティン・シーン扮する ウィラード大尉の苦悩が映し出される。
決して戻りたくない筈の場所へと 魂が向かってしまう恐怖!
ウィラード役はピュアな童顔のマーティン・シーンで良かった。
ハーヴェイ・カイテルが演じていたら怖すぎる。
新宿の映画館の大きなスクリーンで 観たことをはっきり覚えている。
ロバート・デュヴァルが陽気な悪魔に見え、
マーロン・ブランドは巨大な赤鬼に見えたっけ…
後半は淀川長治氏が指摘したとおり、 神話的な演出が炸裂する。
不条理な命令を遂行するためには、 人間の心を捨てなければならないのか。
神は地獄を終わらせないのか。
戦争は無くならないのか。
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