1947年 イギリス映画 キャロル・リード監督 (Odd Man Out) ジェームズ・メイスンのくっきりと
彫りの深い目元が闇に浮かび上がる。
スリルを孕んで迫りくる黒白の映像!
初めて観たのは30年以上前だろうか。
確かNHKのノーカット放送と記憶する。 題名にそら恐ろしさをおぼえた。
舞台となるのは北アイルランドのベルファスト。 メイスン扮する非合法組織のリーダーである ジョニーと同士たちの運命が、夜の闇、篠突く雨、
降り積む雪にいつしか支配されてゆく…
お尋ね者のジョニーが往き合う人々。
親切な年配の看護師、小鳥を飼う胡散臭い老人、
ジョニーを無理やりモデルにしようとする売れない画家、
そしてテロリストを英雄視するかのように
はしゃぐストリート・キッズ。 ジョニーは何処へ往き着くのだろうか… キャロル・リード監督と言えば『第三の男』(’49)を
真っ先に挙げる映画ファンは多いが、
原点とも呼べる本作に於ける、
緊張感あふれるカメラワークをまずは観て欲しい!
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