1986年 アメリカ映画 マイク・ニコルズ監督
(Heartburn)
亭主の浮気も作品のネタにしてしまう強さ、 天晴れとしか言えない。 おまけに天下の名女優に演じさせてしまえば、効果絶大。 よくぞやってくれた、 名脚本家にして監督であったノーラ・エフロン!
エフロン自身を投影したヒロインの レイチェルに扮するのはメリル・ストリープ。 ファースト・ショットが如何にも思わせぶりでゴキゲン。 友人の結婚式でアーチの下に並ぶレイチェルと、 曲者ふうのジャック・ニコルソン扮するマーク。 中年同士、バツイチ同士の恋が始まる。
「結婚は懲りたわ」と言うレイチェルが、 初デートでメイク・ラヴ後に カルボナーラをベッドに運んじゃう矛盾。 食べもので釣ったら、また結婚になっちゃうよ、 あら、ホントは結婚したいのね?
マーク役はジャック・ニコルソンを持って来るまでもない。 メリルが上手すぎて、 相手役なんて誰でもいいじゃないと思ってしまう。 そうかそうか、ニコルソンに演じさせたほうが、 元夫のダメぶりが際立つというものか!
ノーラ・エフロンは本作後に
メグ・ライアンを起用した
ラヴ・コメディを手がけ、一時代を築いた。
71歳の病死は惜しまれるが、
後輩たちに遺した道は広いはず。
無名時代のケヴィン・スぺイシーが
物騒な役で出演しているのは、
映画ファンなら知るところ。
ラスト・シーンは何度観てもにっこり出来る。
母は強し!!!
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