1971年 アメリカ映画 アラン・J・パクラ監督 (Klute)
ジェーン・フォンダがオスカー(主演女優賞)をとった一作である。 すでに大スターであった撮影当時33歳のジェーン、 それまでのブロンド・ビューティのイメージをチェンジし、 栗毛の段カット(オオカミカットと言ったっけ!)で登場する。
女優志望ながらコールガールとしてニューヨークで生きるブリーと、 地方出身である私立探偵の人生が交差してゆく。 原題は、ドナルド・サザーランド扮する探偵ジョン・クルートの名字。 美加なら”BRIE AND JOHN”よろしく、二人の名前にしたい。
長身でちょっとエキセントリックな役が似合う面差しの D.サザーランドは、R.アルドリッチ『特攻大作戦』(’67)、 R.アルトマン『M★A★S★H』(’70)など、 オトコの群像劇で実力と個性を示してきた名脇役。 本作あたりから、セカンド・ロール級に上昇してきた感あり。
確かにこのクルート役、単なるハンサム・ガイではつまらない。 おとなしそうに見えて、 ぎょろりとした碧眼に狂気を孕むサザーランドの真骨頂発揮!
今回、何十年ぶりかで観なおしたが、若いころ観たときより、
味のある映画だなあと再認識。
1980年代以降に増えていった
”官能サスペンス”とでも呼べるジャンルの
はしり的一作かなとも感じる。
されど、終始ノーブラらしきジェーン・フォンダのいで立ちには、
限りなく’70年代を回想するよなあ!
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