1971年 アメリカ映画 スティーヴン・スピルバーグ監督
(Duel)
自分より大きくて強いものが、自分を狙って追いかけてくる。 逃げ道はない。 初めて本作を観たときは、あまりの不条理に苛立ち、 ストレスが溜まった。 二回目に観たときは、こりゃSFか?と感じた。 三回目に観かえして、誰しもが一度は向き合わなければならない、 ”死”との対峙を感じた。 人は必ず死ぬ、死ななかった人はいない。 だが、いつ、どのように、死ぬか?
殆ど一人芝居と言える主人公を演じるデニス・ウィーヴァー。当時46~47歳。 細面に彫りが深く、口髭と眼鏡、神経質な表情。 何処にでもいる、気の小さい家庭持ちの中年男に見えるところが勝因。 そうそう、”ク”の項で紹介した オーソン・ウエルズ作品『黒い罠』(’58)では、 エキセントリックな怪演を見せていたっけ。
不条理に嘆き、何とか逃げ出そうともがき、 やがては腹を決めるのが人生。 死ぬものか!絶対に負けるものか!本作を観て、きっと、 そう感じるはず!感じて欲しい!
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