1939年 アメリカ映画 ヘンリー・C・ポッター監督
(The story of Vernon and Irene Castle)
アステア&ロジャースのコンビ・シリーズは RKOミュージカルに於いて重要な作品群であり、 可能な限り観てきたが、たまに想い出すとき、ごっちゃになる。
”オ”の項で紹介した『踊らん哉』(’37)は、
クライマックスにジンジャー・ロジャースが
ぞろぞろ出てくるところが特徴。 さて、本作は?
ヴァーノン&アイリーン・カッスルは、 モダン・ダンシングの草分け的存在であった実在の夫婦。 アステアが実在の人物を実名で演じた作品が他にあったかな? まずはそこを押さえておこう。
そして、映画ファンには、 名脇役ウォルター・ブレナン(アカデミー助演男優賞3回受賞)が 三番手として控えてくれていること。 彼を最初に知ったのは西部劇『リオ・ブラボー』(’59)であり、 印象的だったなあ!
アイリーン・カッスルが存命中に制作された映画とあり、 本人が衣裳などいろいろと口を出したそう。 伝記ものではよくあることで、ミュージシャンでは 『グレン・ミラー物語』(’54)と『ベニイ・グッドマン物語』(’56)の違いも然り。
すこししんみりするラスト・シーンも珍しい。アステアの”タップ”が少なく淋しいが、
味わいのある一作である。
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